トランプ氏「節約のため」と満足げ 米韓大規模演習終了——贯通日本资讯频道
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トランプ氏「節約のため」と満足げ 米韓大規模演習終了

米韓両政府は毎春行ってきた大規模な米韓合同軍事演習を終了し、規模を縮小した別の演習に切り替えると2日(日本時間3日)、発表した。北朝鮮の非核化に向けた「外交努力を支援する」と米側は説明するが、トランプ米大統領には演習は米国にとって無駄なコストであり、やめたいとの本音が見え隠れする。演習の縮小は、日本を含む東アジアの安全保障にも無縁ではない。(園田耕司=ワシントン、牧野愛博=ソウル、藤原慎一)


韓国・文政権の目算狂う 米朝合意なし、中国は想定済み


大規模な米韓軍事演習を終了へ 非核化巡る交渉に配慮


米国のシャナハン国防長官代行と韓国の鄭景斗(チョンギョンドゥ)国防相が、電話協議で演習終了を確認した。米国防総省は2日の声明で、「(北朝鮮との)緊張を緩和し、朝鮮半島の完全な非核化を実現するための外交努力を支援する」と説明した。2月末の米朝首脳会談では非核化の交渉が決裂したが、米政権として交渉は継続するメッセージを送ったとみられる。


終了するのは、北朝鮮との全面戦争を想定した野外機動演習「フォール・イーグル」と、コンピューターを使う図上演習「キー・リゾルブ」。年によって規模は異なるが、米軍から約2万人、韓国軍から約30万人が参加してきた。米韓の合同軍事演習としては最大規模で、反発する北朝鮮が対抗措置としてミサイル発射などで挑発行動に出るなど、演習の時期には軍事的緊張が高まってきた。


演習終了の判断は、軍事演習を「戦争ゲーム」と呼び、コスト面から後ろ向きな姿勢をみせるトランプ氏の意向が大きい。トランプ氏は演習終了が発表された翌3日、ツイッターに「私が韓国と軍事演習をやりたくない理由は、(韓国から)米国に返済されていない数億ドル(数百億円)を節約するためだ」と投稿。一方で北朝鮮に対しては「現在、緊張緩和が進んでいることは良いことだ!」と融和姿勢を示した。


金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長らを狙う図上演習が取りやめとなることも分かった。韓国の軍事関係筋が4日、明らかにした。


この関係筋によると、キー・リゾルブは名称を「同盟」に変え、例年2週間ほどだった期間を9日間に短縮するという。図上演習は、北朝鮮軍の攻撃を食い止める「防衛」と、北朝鮮軍の攻撃能力がなくなった後、北朝鮮の正恩氏を含む体制の心臓部を攻撃したり、核を含む大量破壊兵器を除去したりする「反撃」の部門に分かれているとされる。今回の演習は防衛部門だけとし、反撃部門は行わない方針だという。


また、フォール・イーグルは廃止され、代わりに15日ごろから約1カ月間、局地戦に備える規模に縮小する方針としている。


北朝鮮の労働新聞(電子版)は2月25日付の論評で、米海軍の揚陸指揮艦が釜山に寄港したとして「南朝鮮(韓国)での武力増強と軍事演習は、朝米関係と南北関係改善の流れに反する危険な動きだ」と批判していた。


即応力の低下、懸念


米国の安全保障専門家の間では、軍事演習の縮小や中止で、不測の事態に備えた米韓合同の即応戦闘能力が訓練不足で低下するという懸念が強い。


韓国の軍事関係筋によれば、米韓演習の縮小に伴い、少なくともトランプ米政権下では、原子力空母や戦略爆撃機など米戦略兵器の朝鮮半島派遣の回数が減ると韓国軍は予測しているという。


金熙相(キムヒサン)・元韓国大統領国防補佐官は4日、「合同演習は、同盟軍の基本任務。演習縮小は韓米同盟の弱体化を意味する。今後は日米同盟の負担が大きくなるだろう」と指摘。韓国軍元将校は演習の縮小は「北朝鮮を喜ばせるだけだ」と語る。


一方で、トランプ氏の狙いは在韓米軍の縮小・撤退にあるという見方もなかなか消え去らない。


トランプ氏は2016年の米大統領選時に在韓米軍撤退をちらつかせ、大統領就任後もたびたび政権内の打ち合わせで在韓米軍の必要性に疑問を投げかける言動を繰り返してきた。今回の首脳会談前には米政権内で朝鮮戦争の終結をうたう平和宣言が検討された経緯もあり、米朝交渉の行方次第では「なぜ在韓米軍が必要かという議論につながりかねない」(元米情報機関当局者)との危機感も広がる。


菅義偉官房長官は4日の記者会見で、米韓合同軍事演習が終了することについて「米国は同盟国の防衛に対するコミットメント(責任)を維持するとの立場で、日米同盟のコミットメントは変わらないと理解している」とし、「地域の平和と安定のため、引き続き米国及び韓国と緊密に連携をしていきたい」と語った。


ただ、自衛隊幹部は「現状が長期化すれば、米韓軍の練度の低下は避けられないだろう」と指摘。防衛省幹部は「日本に対する北朝鮮の核やミサイルの脅威が残ったまま、米韓だけが北朝鮮への軍事的圧力を弱めることにつながりかねない」と危機感を募らせた。


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