東京都杉並区のアパートで住人の保育士照井津久美(つぐみ)さん(32)が殺害された事件。捜査関係者や知人らによると、照井さんは青森県の中学を卒業後、札幌市内の公立高校に進学した。
「大切な生徒。刃物が刺さった状態だったなんて本当にかわいそうで……」。照井さんが高校時代に所属していたハンドボール部で顧問を務めていた男性は27日、取材にそう語った。ニュースで照井さんの名前を聞き、事件を知ったという。
照井さんについて「縁の下の力持ち的な存在だった。初心者だったが、まじめに練習に取り組んでいた」と振り返る。試合では途中出場が多かった。ベンチにいるときは試合に出ているメンバーに対し、「頑張れ」と大きな声をかけ、出番に備えていたという。3年生の時には全国大会にも出場した。
照井さんは高校卒業後、東北福祉大(仙台市)に進学した。今月11日には東京・日比谷公園であった東日本大震災の追悼イベントに参加。主催した団体のツイッターによると、「震災から8年、この場にどんな想いで来られましたか?」という来場者への質問に対し、「たくさんの人の想いが集まる場に来たかったから」とボードに記し、笑顔を見せていた。
事件当時は自宅近くの杉並区内…