ゼネコン大手・大林組(東京)の男性社員(当時49)が脳疾患で突然死したのは長時間労働による過労が原因だとして、三田労働基準監督署(東京)が18日付で労災認定した。遺族の代理人弁護士が27日に記者会見して明らかにした。
代理人によると、男性は2018年2月、大林組がラオスで手がける水力発電所の建設現場に現場監督として赴任。同年5月28日ごろに現地の宿舎で就寝中、くも膜下出血で亡くなった。
遺族側は、大林組から提供された男性の出勤簿を元に、男性が亡くなる直前1カ月間の時間外労働が187時間45分だったと主張。発電所は19年1月に完成が予定され、男性は納期に間に合わせるために休日も出勤するなど長時間労働を強いられていたと訴えた。三田労基署は、男性が亡くなる直前1カ月間の時間外労働が「過労死ライン」とされる月100時間を超えていたとして労災認定した。
大林組は取材に「厳粛に受け止め、従業員の健康確保により一層配慮する」としている。(村上晃一)