サウナ文化を関西で普及させた「ニュージャパンなんばビル」(大阪市中央区)が老朽化のため、今月末に閉館する。当時はまだ珍しかったサウナを1968年に開業。半世紀にわたり、地元だけでなく海外の有名アーティストらからも愛された。
ビルは大阪市の繁華街・道頓堀にある。約2160平方メートルの敷地に立つ地上9階、地下1階の建物だ。周辺は連日、観光客らでにぎわっている。
三つのサウナ施設が入る。男性専用の「カバーナ」と女性専用の「レディスサウナ」、サービスを充実させた男性専用の高級サウナ「スパプラザ」。飲食店やバーも同じビルで営業し、訪日外国人客の利用が増えたカプセルホテルも備える。
複合レジャー施設の先駆け的存在が消えることに、堺市の会社員、衣本和展(かずのぶ)さん(30)はこう惜しんだ。「都会の中のリゾートだった。サウナとともに、プール付きのバーも仲間とよく使っていただけにさみしい」
同ビルやサウナを管理・運営す…