在韓米軍のエイブラムス司令官は27日、米下院軍事委員会公聴会に出席し、「我々の監視している北朝鮮の活動は非核化とは矛盾している」と指摘した。シュライバー米国防次官補(アジア・太平洋担当)もまた、「非核化の問題について語るべき進展は見られない」と述べ、米国防当局としては北朝鮮の非核化の取り組みを厳しく評価している姿勢を示した。
一方、共和党のウォルツ下院議員は日米間の防衛協力を進めるため、日本国憲法の9条改正の必要性を指摘。これに対し、シュライバー氏は「日本政府と日本人の主権の問題」と直接答えなかったが、集団的自衛権を認めた憲法の解釈変更について言及し、「9条の解釈変更によって我々には多大な柔軟性と範囲を与えられた。我々はそこから利益を得ている」と語った。(ワシントン=園田耕司)