2024年パリ五輪の追加競技候補の一つとなったブレークダンス。街頭で音楽に合わせて踊る若者の姿を見ることもあるが、どんなスポーツなのか。昨年10月のユース五輪(ブエノスアイレス)で金メダルを獲得した、RAMこと河合来夢(らむ、17)が語る、競技の魅力とは――。
日本、実は強豪国 ブレイクダンスがユース五輪で競技化
ヒップホップやR&Bなど、軽快なテンポの音楽が流れる川崎市内のスタジオ。ここがRAMの主な練習場所だ。神奈川・百合丘高でこの春から3年生になるRAMは学校の部活には所属せず、放課後、主にこのスタジオで体を動かす。
「RAMはダンサーネームです。私は本名が来夢なので、そのままです。『ブレイキン』をやる人はみんな、ダンサーネームを持っています」。ブレークダンスとは言わず、「ブレイキン」と呼ぶのもこの世界では通例なのだ。
ブレイキンは立って踊る「トップロック」、かがんだ状態で足技を繰り出す「フットワーク」、頭や肩など全身を使って回ったり跳ねたりする「パワームーブ」、ピタッと止まる「フリーズ」という4要素が基本技。ダンスは完全にフリースタイルで、その場で流される音楽に合わせて、選手が即興で踊る。
1対1の個人戦のほか、複数人のチームで踊ることもあるが、基本的には互いに踊りを披露し合う「バトル」形式。「どっちがかっこいいか」「どっちが音楽に合っているか」「どっちの技がすごいか」を競う。
採点基準は検討中
具体的な審査法などは確立され…