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子どもへの性犯罪で服役した元受刑者に、住所の届け出を義務づける条例を福岡県がつくった。大阪府に次ぎ2例目の取り組みだ。性犯罪者の再犯を防ぐには、どんな対策が効果的なのか。
山本潤さん 性暴力被害者支援看護師
私は13歳の時から7年間、実父から性暴力を受け、その後もうつ病や強迫症状に悩まされました。十数年前から性暴力について学び、回復する中で、「父に刑務所に入ってほしかった」と強く思いました。しかし、すでに時効。父を訴えられませんでした。
「私の被害は罪ではないのか」と悩む一方で、「同じ思いを他の人に味わわせたくない」とも思いました。「どうして私が」「なぜこんなことに」。必死に答えを探し求める中で「なぜ加害者は、加害行為をするのか」を深く考えるようになりました。
元受刑者が再び罪を犯すケースが後を絶ちません。被害者は処罰感情とともに「同じことを繰り返さないでほしい」と願うからこそ、様々な葛藤を乗り越え、自らの体験を訴えます。それなのに、出所後に犯罪を繰り返されたのではたまりません。
被害者支援と加害者更生の両方…