パリ・ノートルダム大聖堂で起きた大規模な火災。大型連休を目前に控えた日本国内でも、旅行で訪れる予定だった人たちから「信じられない」と落胆の声が上がった。
連休中に新婚旅行で1週間フランスに行く予定だという東京都の30代男性は16日朝、「残念」とツイートした。取材に対し「最近、テレビ番組でノートルダム大聖堂の紹介を見たこともあり、歴史や建築の素晴らしさを知り、実際に見るのをとても楽しみにしていた。まだ信じられない気持ち。立ち入り禁止になっていなければ、ぜひ訪ねて歴史を感じたい」と答えた。
日本旅行(東京都中央区)は16日午前、同社のツアーでパリに滞在中の78人の無事の確認を始めた。ノートルダム大聖堂を含む市内観光について、代替の観光地を探すなど、コースの変更を検討している。
エイチ・アイ・エス(HIS、東京都新宿区)は現地法人と連絡を取り合い、旅行客の安否確認などを進めた。10連休となるゴールデンウィークでは、長距離路線の海外旅行が例年以上に人気を集め、同社が1月に発表した予約状況ランキングでは、パリが昨年の11位から8位に順位を上げたという。広報担当者は「ノートルダム大聖堂は自由に出入りできる場所なので、ツアーの行程に組み込むより、自由時間に立ち寄ってもらうことが多い。情報収集につとめているが、旅行自体に大きな影響はないと思う」と話した。
旅行大手のJTB(東京都品川区)は見学コースにノートルダム大聖堂が含まれるツアー客には、代替の観光地を検討したうえで案内する予定という。