朝日新聞が全国の地方議会を対象にしたアンケートで、「議員のなり手不足が課題になっている」と回答した議会は東海3県で33にのぼった。高齢化と人口減少が進み、住民と行政を結ぶ「パイプ」が細る姿が浮かび上がる。
アンケートは昨年12月から全国の都道府県と市区町村の計1788議会に送り、東海3県の128議会を含む全議会から回答を得た。なり手不足を課題に挙げた東海3県の33議会に理由(複数回答可)を問うと、最多は「仕事の両立が難しい」「議員報酬が少ない」で、ともに2割。「有権者の関心が低い」「人口減・高齢化が進んだ」が続いた。33議会中7議会は「住民からの要望」などを理由に、この4年間で定数を1~4減らしている。
なり手不足で後継者が見つからず、議員を辞められないケースもある。
今期限りで引退するつもりだった愛知県設楽町議会の伊藤武議長(71)はこう嘆く。「十数人に後継として声をかけたが、高齢や生活が犠牲になるなどを理由に断られた。地区を代表し、次の選挙も出ざるを得ない。人口がさらに減る中で4年後はどうなるのか」
全国町村議会議長会の有識者検…