お茶の水女子大学付属中(東京都文京区)で秋篠宮家の長男悠仁(ひさひと)さまの机に刃物2本が置かれた事件で、建造物侵入容疑で逮捕された住所、職業不詳の長谷川薫容疑者(56)が「校舎の場所などはインターネットで調べた」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は長谷川容疑者の携帯電話や関係先の京都市の集合住宅から押収したパソコンなどを解析して裏付けを進める。
構内には幼稚園から大学まで約40の施設があり、大学のホームページで配置図が公開されている。捜査関係者によると、長谷川容疑者は中学校の校舎の場所について「インターネットで調べた」と話しており、事件数日前に周辺を歩く姿が防犯カメラ映像で確認された。警視庁は下見をしていたとみている。長谷川容疑者は果物ナイフ2本を置いたことを認め、天皇制について批判する趣旨の供述もしている。警視庁が詳しい動機を調べている。
また、事件数日前から都内のホテルに滞在していた長谷川容疑者が、果物ナイフやヘルメットとともに、植木用ばさみを購入していたことがわかった。正門周辺のフェンス近くの防犯カメラの配線が切られ、構内には植木用ばさみが捨てられていた。警視庁は、長谷川容疑者がはさみで配線を切断しフェンスをよじのぼって侵入した疑いがあるとみている。