パチンコ機器メーカー「高尾」(名古屋市中川区)の車庫で、社長だった内ケ島正規さん(当時39)=同区尾頭橋3丁目=が刺殺された事件は、4月25日で発覚から半年を迎えた。愛知県警は、事件当夜に同社の防犯カメラに映った不審な男の映像を公開しているが、有力な手がかりは得られていない。遺族や業界の関係者たちは早期解決を願う。
事件現場となった高尾本社。1階東側の車庫付近に張られた規制線は、半年を経て、ところどころ白く色あせていた。
この車庫で、内ケ島さんの遺体が見つかったのは昨年10月25日朝。首や腹から血を流して倒れていた。周囲には大量の血痕があったという。
県警や捜査関係者によると、内ケ島さんは前日の24日深夜、車で帰宅しようとした際に襲われ、殺害された。車庫内には凶器とみられる刃物が残されていた。
同社の防犯カメラは、内ケ島さんが社屋を出る数十分前に、不審な男が社屋の東側フェンスを乗り越える姿や、敷地内をうろつく姿を捉えていた。フェンスや会社の通路に付着していた血痕の一部は犯人のものとみられ、内ケ島さんを襲撃した際に、犯人が負傷した可能性がある。
事件前に、内ケ島さんの周辺でいくつかのトラブルがあったことも判明した。
昨年、高尾が扱うパチンコ機器…