8日午前10時15分ごろ、大津市大萱6丁目の湖岸道路で、「保育園児の列に車が突っ込んだ」と、近所の住民から119番通報があった。
保育園児13人の列に車突っ込む 大津
事故が起きた交差点付近では、フロント部分が壊れた軽自動車が歩道に完全に乗り上げ、歩道の緑色のフェンスはグシャグシャに壊れていた。車のそばには、子ども用の水筒とみられるものが複数落ちていた。
現場のそばにあるジムで働いていた男性従業員は、車が歩道に乗り上げ、フェンスに突っ込んでいるのがガラス越しに見えて事故に気づいた。慌てて飛び出すと、子どもたちの泣き叫ぶ声と保育士らしき大人の悲鳴が響き、「大惨事だと思った」。フェンスと車の間に複数の子どもが挟まれ、血を流してぐったりしているのが見えたという。
「もうすぐ救急車来るから」「大丈夫、頑張って」。救急車が到着するまでの数分間、ぐったりした子どもたちに男性従業員は声をかけ続けたという。
子どもたちは毎朝同じくらいの時間に、保育士らしき大人と同じ道を通っていたという。「いつも元気な様子で散歩をしていた。まさかこんな事故が起きるなんて」と話した。
現場近くのホテルの従業員によると、外で作業をしていた別の従業員が、車がぶつかるような大きな音で事故に気づいた。一緒に現場に駆けつけると、車が歩道脇のフェンスに突っ込み、多数の子どもたちが車の下敷きになっており、あわてて119番通報したという。周りには、付き添いの保育士や他の子どもたちがいたが、ぼうぜんとした様子だったという。
同保育園近くに住む女性(59)は「よく午前中にグループで園児たちが散歩しているのを見かけた。子どもたちはいつも元気でうれしそうだった。現場は交通量の多い道路だが、なんでこんな事故が起きたのか」と園児たちのことを案じていた。