山形県警は、4月23日に受験受け付けを開始した今年度の警察官採用試験から「男性の身長はおおむね160センチ以上」などとする身長と体重の基準を廃止した。男の子の「なりたい職業」の上位にランクする警察官だが、志願者数は減少傾向。県警は間口を広げることで「警察官としての資質が認められる人であれば積極的に採用していく」という方針だ。
東北地方では、今年度から福島、秋田両県警も受験の際、身長と体重の基準を廃止している。岩手、宮城県警と首都圏の警察は基準がある。
県警警務課によると、警察官採用試験の受験者数は2016年の712人から毎年減っていて、18年は2年前から3割近く減少し、514人だった。同課は「民間が売り手市場であることのほかに、警察官は仕事がきつかったり遅くまで働いていたりするイメージをもたれてしまっている」と分析する。
県警は長年、警察官募集にあたり、男性は「おおむね160センチ、47キロ以上」、女性も「おおむね150センチ、43キロ以上」という身長と体重の制限を設けてきた。容疑者逮捕など警察官としての任務遂行のため、一定の体力が必要と判断されて設けられた。しかし、志願者減を受け、こうした制限が受験をためらう原因になっている可能性もあり、廃止を決めた。
また、若者に効果的にアプローチしようと、4月からは若者に人気の写真共有アプリ「インスタグラム」の利用を始めた。警務課の採用担当者が警察学校での生活や食事、警察官の訓練の様子などを公開して、受験者や採用内定者が抱く仕事への不安をなくし、内定辞退の防止にもつなげたい考えだ。警察学校の食事の写真などをアップし「警察は人を育てる温かい組織です」などとPRする。
警務課の笹原広幸管理官は「語…