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250人以上が犠牲となったスリランカの連続爆破テロから21日で1カ月。暮らしは元に戻りつつあるが、イスラム教徒(ムスリム)を狙った暴動が相次ぎ、治安の不安は消えていない。宗教間の溝は深まっており、観光業など経済への打撃も計り知れない。(ネゴンボ=奈良部健) 「教会に来られるようになったのはうれしい。でも祈りを捧げる場なのに、不審者がいないか見てしまう。荷物を持った人を見ると怖くもなる」 テロの現場の一つ、西部ネゴンボ。事件が起きた場所とは別のキリスト教会で19日、運転手アンソニー・フェルナンドさん(35)はそう語った。 テロへの懸念からカトリック教会はすべて閉鎖されていたが、20日までに礼拝の時だけは開放されるようになった。ただ、授業が再開していない学校は多い。政府は21日から子どもを学校に行かせるよう呼びかけているが、治安の不安が完全になくなったわけではないからだ。街中には、市民に身分証明書の提示を求める兵士や警察官の姿が今も目立っている。 地元報道によると、政府が事件への関与を断定した過激派組織ナショナル・タウヒード・ジャマートの関係者など、少なくとも200人が捜査当局に逮捕された。「疑いのある人物の80~90%はすでに拘束した」(捜査幹部)といい、モスク(イスラム礼拝所)や民家から、武器や爆弾製造のための材料、現金などを次々と押収している。 ただ、ある捜査関係者は「報復… |
ムスリム不信、観光業打撃…スリランカ爆破テロ1カ月
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