「中国のハワイ」と呼ばれるリゾート地の中国南部・海南島で、裁判官の女性(54)が200億元(約3200億円)超の資産を家族とともに保有している疑惑が浮上し、司法当局が13日に調査開始を決めた。家族で国内外30社超の企業経営に関与していたとも報じられ、ネット上では「中国の司法制度史上、最も裕福な裁判官だ」と皮肉る声もでている。
女性は高級人民法院(高裁に相当)の副院長。同法院のホームページによると、博士号を持つ民事訴訟の専門家だという。
中国メディアによると、裁判官は、刑事裁判に不正介入して被告を減刑する見返りに、「活動費」を受け取っていた疑いがあるという。裁判官や家族を知るという関係者が今月、記者会見を開き、「巨大な商業帝国を築いている」などと暴露した。(香港=益満雄一郎)