登山シーズンを目前に控えた13日、静岡、山梨両県の担当者が東京・霞が関の観光庁などを訪れ、徹夜をするなど十分な休息を取らずに富士山に登る「弾丸登山」の自粛を観光客や関係団体に周知するよう求める要望書を提出した。
弾丸登山は、疲労や睡眠不足により体力や集中力が落ちて事故が起きやすくなると言われ、高山病などにかかれば命にかかわる場合もある。「十分な休憩がない」状態は登山計画や体調などに左右され、登山者ごとに異なるため正確に測れないが、静岡県では各登山口の5~6合目を午後9時~午前0時ごろの夜間に通過した人を「弾丸登山者」として数えている。
県富士山世界遺産課によると、須走口と富士宮口からの弾丸登山者は2014年に9763人いたが、昨年は5833人に減った。県などの働きかけで、午後10時まであった登山口へのシャトルバスが16年から午後8時までに短縮されたことなどが要因といい、担当者は「昔と比べて弾丸登山は減っているが、引き続き呼びかけていきたい」としている。
この日、両県は外国人観光客へ…