亡き人へ思いを手紙につづって伝えたい。京都府舞鶴市北吸の大聖寺(だいしょうじ)の境内に、そんな手紙を投函(とうかん)する「緑のポスト」が置かれている。投函は自由。寺は開封せず、護摩壇でたきあげて供養している。
30年ほど前、特定郵便局長だった檀家(だんか)が、使わなくなった円筒形の郵便ポストを寺に譲った。ポストは本物と間違われないよう緑色に塗り、本堂横の藤棚の下に置いた。そばには不動滝や護摩壇があるため、さい銭箱として使われることもあった。
15年ほど前のことだ。ポストに1通の封書が入っていた。本当の郵便ポストと間違ったのではないか。住職の松尾眞弘(しんこう)さん(59)は中身を確かめた。
「お空の上で遊んでいますか」…