浮世絵や置物など猫にゆかりのある品100点あまりを集めた企画展「ねこ尽くし」が、北九州市小倉北区の小倉城庭園で23日まで開かれている。
特集:どうぶつ新聞
愛猫家だったという歌川国芳(1798~1861)の猫を主役にした浮世絵のほか、化け猫を描いたものや、歌川広重の名所江戸百景で浅草の街並みを窓辺で見下ろす猫など様々に描かれる。
時代は下って近代画家の竹久夢二の有名な「黒猫を抱く女」やそのオマージュ作品なども展示。古くから日本人が猫に親しんできたことが伝わってくる。
置物も多彩。ハローキティ、バカラの招き猫のほか、アメリカのアニメキャラクター「シルベスター・キャット」、猫の仁王像、猫のオーケストラ……。猫好きならば身もだえしそうな作品がそろう。
エジプト、インドネシア、イラン、トルコ、フランス、スペイン、イタリア、イギリスなど作られた国も様々なら表情も様々。日本はふっくら愛くるしい表情が多いが、海外では細身で目つきも鋭いものも。学芸員は「国によってとらえ方も様々。好みの猫を見つけに来てほしい」。
猫と人との関わりを記した年表も展示している。学芸員は「会期も残りわずか。招き猫も多数取りそろえているので、ぜひお越しを」と話す。(井石栄司)