人気漫画を無料で読める海賊版サイト「漫画村」を運営していたとして、フィリピンで拘束された星野ロミ容疑者(27)について、福岡県警などが著作権法違反の疑いで逮捕状をとったことが、捜査関係者への取材でわかった。今後、日本に送還され次第、逮捕する方針。サイト運営に関わった他の関係者もいるとみて調べている。
捜査関係者によると、星野容疑者は、漫画家の了承なしに無断で作品をウェブ上に掲載する「漫画村」を運営していた疑いがある。サイトは2016年1月に開設され、18年4月に閉鎖された。
フィリピンの入国管理局によると、7日、星野容疑者がマニラ国際空港から香港行きの飛行機に搭乗しようとしていたところを、空港内で拘束。著作権法違反の疑いがあるとして、日本大使館を通じてフィリピン当局に捜査協力の要請が出ていた。
漫画村を巡っては、一般社団法人「コンテンツ海外流通促進機構」が被害額が推計約3200億円に上ると試算。著作権を侵害されたとして、講談社が漫画家の委任を受け、17年夏以降、容疑者不詳で福岡県警などに告訴。漫画家には、人気漫画「進撃の巨人」(講談社)の作者、諫山創(はじめ)さんらも含まれるという。(島崎周)