南極科学観測基地付近で撮影された写真が最近、注目されている。写真には南極の雪が赤色と緑色になっているのだ。
南極の雪が赤くなったのは今回が初めてではない。ウクライナの南極科学観測基地は昨年2月28日、「スイカ雪」の現象を確認した。昨年8月には欧州のアプルス山脈でもピンク色の氷河が観測された。
ロシアメディアは、この変色は微細藻類の繁殖による可能性があると分析した。例えば雪を赤くするのは「氷雪藻」のカロチノイドだ。研究者によると、南極の気温上昇が藻類の成長に条件を与えたが、この現象は極地の氷雪融解のコントロール喪失を招く可能性が高く、重視が必要だ。 氷雪藻は大多数の藻類とは異なり、寒さに強く、北極・南極及びその島嶼、そしてアルプス地域などの過酷な氷雪環境に広く分布している。氷雪藻そのものに害はないが、氷河の融解を加速する黒幕となっている。 氷雪藻は寒い冬の間は冬眠・静止状態になるが、日差しが十分で暖かくなると「復活」を開始する。若い氷雪藻は緑色で、成熟すると赤色のカロチノイドを生み出す。これにより緑色から赤色の「スイカ色」を呈するようになる。 2016年に行われた研究によると、北極の雪解けシーズン中、氷雪藻が生み出すアオコにより雪の太陽光の反射率が13%低下し、融解ペースの更なる上昇をもたらす。 長期的なデータモニタリングを通じ、科学者はこの南極全体の気温変化図を作成した。図を見ると、南極の大半の地域の気温に大きな変化がなく、上昇幅はいずれも0.25度以下となっている。赤色の部分は南極半島で、表面温度が1957年より3.5度上昇している。
だが南極の温暖化は長期的で緩慢なプロセスだ。その深刻さを意図的に誇張しパニックを引き起こすことを避けなければならない一方で、常に気温変化に警戒し、南極の真の生態の現状に注目しなければならない。(編集YF) 「人民網日本語版」2021年2月23日 |
南極には再び赤色の雪が現れる
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