２２日のテレビ朝日系ドラマ「天久鷹央の推理カルテ」第１話で、ＮＨＫ朝ドラの前ヒロインによる謎解きで、〝現作ヒロイン〟が犯人と断定される珍しいシーンが繰り広げられた。

人気小説を映像化した同作は、番組ホームページによると「医療版シャーロック・ホームズ」。橋本環奈演じる主人公・天久鷹央は超人的な知能や記憶力を持つドクターにして、診断と称して謎を解き、数々の難事件を解決してきた。橋本にとってはＮＨＫ連続テレビ小説「おむすび」の３月終了後、初の出演作となる。

初回の謎はドーナツと交通事故。洋菓子チェーン店のドーナツを食べた客が次々と嘔吐するなどして病院へ搬送された。同種の商品を食べた運送業の香川（塚地武雅）はトラックを運転中、木に衝突してしまう。ドーナツの味がいつもと違い、食べた後に意識が遠のいていったと話した。搬送先の検査で異常はなく、車に残っていたドーナツから毒物は不検出。事態は混迷を深めた。

「この謎、私が診断してやる」と言い放つ天久。退院後の香川が意識喪失とけいれんで再び搬送されたのを機に、「正しい診断」をもとに結論を導き出す。関係者一同が集まる中、「犯人はここにいる」「お前だ」と指したのは、香川の娘でまだ幼い葵（永瀬ゆずな）だった。

香川と妻の由佳（酒井若菜）の間ではドーナツの食べ過ぎを巡りいさかいが生じていた。父の体を気遣う葵はひそかに、いつもと違う糖質カットのドーナツにすり替え。だが香川にはインスリン過剰分泌の疾患があり、結果的に低血糖を補っていた通常のドーナツでなかったことから意識喪失が生じ、事故につながったのだった。

葵役の永瀬といえば、放送中のＮＨＫ連続テレビ小説「あんぱん」で１１日まで、ヒロイン・朝田のぶの幼少期を演じて評判になっていた。のぶは現在、今田美桜による青春期に移っている。いわば朝ドラ今作の子役ヒロインが、前作ヒロインの主演ドラマで「お前が犯人」と挙げられた形。

Ｘ（旧ツイッター）では「１話ゲスト、虎に翼（塚地）、おむすび（酒井）、あんぱん繋がっているのすご」「１話に出てきた子役って『あんぱん』の子じゃん」などと朝ドラ絡みの投稿も見られた。