サッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会の初戦で、オーストラリアに逆転負けを喫した日本代表だったが、日本列島は「サムライブルー」の選手たちを応援し、テレビ映像にくぎ付けになった。「次の試合(18日・クロアチア戦)を全力で」「最後まであきらめずに」。日本で、ドイツで、多くのサポーターや選手たちは巻き返しを祈り、誓った。
東京・渋谷の中心街は選手と同じユニホームを着たサポーターたちでごった返したが、試合時間になると通りを歩く人はまばらに。いつもはごった返す地下鉄もがらがらで、空席まで目立った。NHK総合の平均世帯視聴率は49%と半数の世帯が見ていたことになる。
約120人が大型スクリーンで豪州戦生中継を見守った東京駅前の丸ビル(東京都千代田区丸の内)1階、カフェ「FOOTBALL PARK CAFE」で働く山木美香さん(24)は、昨夜の疲れを見せずに、13日午前7時半の開店に合わせ出勤。「2点差の負けで1次リーグ突破は厳しい状況だけど、精神力と団結力で次こそ勝ってほしい」と期待した。18日のクロアチア戦も大型スクリーンでの応援を実施する予定という。
日本サッカー協会事務局(文京区)には午前9時半の始業から45分ほどで、サポーターらから7、8本の電話が掛かってきた。内容は「激励、アドバイス、批判などさまざまだった」(広報部)。
一方、ドイツの選手たちも、「気持ちを切り替え、次のクロアチア戦に集中するしかない」(GKの川口能活選手)、「チームは引いてしまうと、力勝負で厳しいところがある。この反省を生かして、次の結果を出すしかない」(FWの高原直泰選手)と、早くも闘志を燃やしていた。
毎日新聞 2006年6月13日 12時50分 (最終更新時間 6月13日 13時18分)