1対3でオーストラリアに逆転負けした日本代表の戦いぶりを著名人はどう見たのか。今後の戦いへの期待とともに聞いた。
▽スポーツジャーナリストの玉木正之さんの話 あと1試合勝てばW杯に初めて出場できた85年から20年余。今回の大会は日本サッカーの成人式だった。後半39分までは立派な大人だったが、最後の最後で20歳の未熟さが露呈した。日本代表チームは我々自身の姿でもある。今日の敗戦は「ドーハの悲劇」に次ぎ、日本サッカーが成長する良いきっかけにしてほしい。残り2試合は、最後の最後まであきらめずに自分たちのサッカーをして、戦ってもらいたい。
▽鹿島アントラーズ選手時代からジーコ監督と交流がある歌手・石井竜也さんの話 よく頑張っていたけれど、負けてしまってとても悔しい。初戦に負けたチームは(決勝トーナメントに勝ち上がるために)、がむしゃらにならないといけない。代表選手は気持ちを切り替えてハングリー精神を前面に出し、初戦の負けの悔しさをバネに予選リーグの残り2戦を全力で戦ってほしい。今大会、日本代表の最後の試合の終了ホイッスルが鳴るまで応援を続ける。
▽メキシコ五輪のサッカーで銅メダルを獲得した際の日本代表・杉山隆一さんの話 先制点を取ったから負けはないと思っていただけに残念。前半の決定的なチャンスを得点に結び付けられなかったのが響いた。結局は決定力の無さを露呈した。残り2試合を勝たなければならなくなったが、クロアチア、ブラジルはオーストラリアよりも強く、初戦のような戦い方をしていたら勝てない。ただ、勝負は何があるか分からない。(5月30日の)ドイツ戦のようなゲームができれば、勝機はある。
毎日新聞 2006年6月13日 13時06分 (最終更新時間 6月13日 13時12分)