〇ヤクルト10-1阪神●
ヤクルトは13安打、10得点と打線が活発。2試合連続本塁打を含む3安打の青木は、打率4割5分1厘とオープン戦12球団トップ。今季は長打力も増し、「レベルアップを実感している」と手応え十分だ。阪神は先発の一角を担う能見が、三回途中で8安打、9失点と崩れた。やや変化球の制球が甘かったが、岡田監督は「ボール自体は心配していない」と語った。
○…ヤクルトの高卒新人右腕・増渕が、球威あふれる直球で阪神打線を沈黙させた。「コントロールが良くなかった」と振り返ったが、自信を持つ最速149キロの速球に、ほとんどの打球は詰まり気味。シンカーなどの変化球も効果的に配し、5回を被安打4、無失点。これでオープン戦5試合で防御率1.29の安定ぶりだ。マスクをかぶった古田兼任監督は「思い切って投げてるし、ここまではいい内容。新しい力に期待したいし、期待しないといけない」。先発ローテション入りを確実にした増渕は「コントロール良く投げれば抑えていけるかな」と自信をのぞかせた。
○…21日の広島戦で左太もも裏を痛めた阪神・金本が、2試合連続で代打で出場した。三回、ヤクルトの新人、増渕が投じた143キロの外角速球をライナーで左翼線へ。貫禄の二塁打を放ち、そのまま代走が出て交代。27日の紅白戦では左翼の守備につく見通しで、「(守備でも)出る、出る。出る予定。(状態も)ええよ、ええよ」と笑顔を見せた。1042試合連続フルイニング出場と世界記録を更新中の鉄人は、開幕にきっちり照準を合わせている。
毎日新聞 2007年3月25日 19時32分 (最終更新時間 3月25日 19時44分)