△楽天2-2阪神△
楽天が九回に草野の2点適時打で追いつき、引き分けた。ただし、打線は5安打と低調で、野村監督は「打てないね。この寒波と同じ。関西弁で言えば、さぶ~っや」とぼやいた。阪神は、先発の一角を狙う江草が4回無失点。ただし、5四球と制球に課題を残した。江草は「悔しい。真っすぐをもっとしっかり投げなければ」と反省しきりだった。
○…湿りがちな楽天打線にあって、遊撃のレギュラー獲得を狙う草野が、持ち前の打撃でアピールした。2点を追う九回無死満塁。阪神の左腕、中村泰の外角直球を左翼線へ流す、貴重な同点適時打を放った。前日の日本ハム戦では、九回に空振り三振に倒れ、最後のバッターに。試合後に野村監督から延々と指導されたという草野は「男は度胸! 昨日の反省を生かせました」。2年目とはいえ30歳。打撃センスは誰もが認めるだけに、守備力向上で定位置奪取にかける。
○…阪神の鳥谷が、オープン戦6試合目で初のトップバッターを務め、積極的な打撃を見せた。一回、楽天の左腕・有銘の初球だった。「あそこはストレートしかない」と狙い打って一塁線を破る二塁打。チームに勢いをつけ、自ら先制のホームを踏んだ。その後も中前へライナー性の当たりを放つなど、計3安打の固め打ち。鳥谷は「結果は気にしてなかったけど、気持ちいいですね」と笑顔だった。1番は赤星が最有力だが、昨季は岡田監督が「1番・鳥谷」を理想に掲げたことも。主力が戻れば打順は下がるだろうが、潜在能力の高さを改めて印象づけた。
毎日新聞 2007年3月8日 18時46分