三菱電機は,2004年度の連結中間決算(2004年4月~2004年9月)を発表した。売上高は対前年同期比3%増の1兆6079億円,営業利益は同3.6倍にあたる432億円となり「比較的順調」(同社上席常務執行役 経理部長の佐藤 行弘氏)な結果だった。産業メカトロニクス部門と家庭電器部門が好調で,2年ぶりの増収増益となった。
主な部門別の業績は次の通り。産業メカトロニクス部門の売上高は対前年同期比17%増の3957億円,営業利益は同66%増の433億円だった。デジタル家電市場の伸びにつれて,工作機械などを扱うFAシステム事業が好調だったという。
家庭電器部門の売上高は同13%増の4554億円,営業利益は同92%増の185億円だった。国内では,猛暑の影響もあってエアコンや冷蔵庫の出荷台数が伸びた。欧州向けのエアコンや中国のエアコン用コンプレッサも好調だったという。
電子デバイス部門は白物家電向けなどのパワー半導体が伸びたことで,営業利益は前年同期に比べて82億円増の36億円で黒字となった。同部門の売上高には,前年度の第1四半期に事業分割したシステムLSIのアジア地域での売上高が含まれていた関係で,その分の減少もあり,対前年同期比7%減の815億円となっている。
情報通信システム部門の売上高は対前年同期比19%減の2693億円で,営業損益は前年同期に比べて63億円減の97億円の赤字だった。特に携帯電話機が不調だったとする。下期でも携帯電話機に関しては赤字になると予想しており,ほかの事業で補いながら2004年度通年では営業利益をゼロにまで持っていきたい考えだ。
三菱電機は併せて2004年度(2004年4月~2005年3月)の業績予想も発表した。売上高は対前年度比3%増の3兆4000億円,営業利益は同29%増の1200億円としている。 |