大型で強い台風14号は6日午後2時過ぎ、長崎県諫早市付近に上陸した。宮崎県南郷村で降り始めからの総雨量が1200ミリを超え、九州で9人が行方不明、約15万4000人に避難指示・勧告が出されている。7日未明には山陰沖に抜け、8日にも強い勢力のまま北海道へ達する見通し。気象庁は土砂災害や河川のはんらん、高潮などへ厳重な警戒を呼びかけている。
台風14号は午後1時現在、中心気圧は960ヘクトパスカルで、最大風速35メートル。中心の北東側240キロと南西側200キロ以内では25メートル以上の暴風、東側750キロと西側700キロ以内では15メートル以上の強い風が吹いている。鹿児島県・種子島では6日午前4時半ごろ、最大瞬間風速59.2メートルを記録した。今後、四国や中国地方も暴風域に入る見通し。
九州や四国、東海に発達した雨雲がかかり、断続的に1時間に50ミリを超える非常に激しい雨が降っている。降り始めから6日正午までの総雨量は▽宮崎県南郷村1254ミリ▽えびの市1156ミリ▽日之影町1003ミリ▽鹿児島県肝付町941ミリ。宮崎、鹿児島、大分各県の17地点では、アメダス観測開始以来最多の雨量となっている。今後も西~東日本の広範囲で大雨となり、7日正午までの24時間雨量は多い所で▽九州北部、四国600ミリ▽近畿、東海500ミリ▽九州南部、中国300ミリ▽関東甲信200ミリ▽北陸、東北100~150ミリ--の見込み。【川上晃弘】