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がん患者:自己負担は年120万 病院の過半数、説明なし

作者:未知  来源:每日新闻   更新:2005-9-12 8:23:00  点击:  切换到繁體中文

 

がんにかかって入院すると、患者が自己負担する年間の医療費は約120万円にのぼり、病院の過半数は医療費の具体的な説明をしない--。患者約3600人を対象にした厚生労働省研究班(班長・濃沼(こいぬま)信夫・東北大教授)の全国アンケートで、こうした実態が浮かんだ。14日から札幌市で開かれる日本癌(がん)学会で発表される。

 研究班は昨年9月から最近まで、国立がんセンター中央病院(東京都中央区)や、東北大病院など全国20カ所の主要病院を通じ、がんを告知された患者に質問用紙を配布。過去1年の、がん治療関連費用をたずね、3593人から回答を得た。

 入院した場合の自己負担額は、各種のがんの平均で年間123万円。うち入院・外来治療代は約64万円で約半分だった。ほかに民間療法や健康食品に約21万円、契約している民間の医療保険料に約25万円などさまざまな費用がかかっていた。

 がんの種別でみると、負担の最高は大腸がんで約180万円。肺がんの約159万円が続いた。 一方、経済的負担について病院から説明を受けたかとの問いには「説明はなかった」が55%と半数を超え「覚えていない」が16%。「十分な説明を受けた」は25%にとどまった。

 がんによる仕事や家計への影響を複数回答で聞くと「仕事をやめた、解雇された」が27%、「給料が減った」が17%など。自由記載欄には「困って消費者金融で借りた」などの声が寄せられた。

 濃沼教授は「120万円は、仕事のない高齢者などには重い。例えばフランスの健康保険制度では、かぜ治療の自己負担は7割だが、がんならゼロになる。どの病気でも自己負担率が一定の日本も、そうした工夫が必要ではないか」と話している。【高木昭午】

毎日新聞 2005年9月11日 3時00分


 

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