米大リーグの頂点を決めるプレーオフのリーグ優勝決定シリーズ(7回戦制)は、ア・リーグが11日(日本時間12日)、ナ・リーグは12日(同13日)に開幕する。日本人選手ではホワイトソックス・井口資仁、カージナルス・田口壮の2人が、ワールドシリーズ進出をかけた舞台に臨む。【高橋秀明、安藤由紀】
◇アメリカン・リーグ
88年ぶりのワールドシリーズ制覇を目指すホワイトソックス(中地区1位)と02年のワールドチャンピオン、エンゼルス(西地区1位)。レギュラーシーズンのチーム防御率がリーグの2位と3位。チームのタイプも似通い、力も互角だが、エンゼルスは今季21勝をマークしたエースのコローンが10日のヤンキース戦で右肩に痛みを訴えて降板したのが不安材料。ヤンキースと第5戦までもつれこみ、過密日程となっているのも不利だ。破壊力のあるゲレロ、アンダーソン、B・モリーナの主軸が投手陣を援護したい。
ホワイトソックスはリーグ2位の59盗塁をマークしたポドセドニク、好調を維持する井口の1、2番コンビが地区シリーズに続いて機能すれば、ワールドシリーズ進出のチャンスが広がる。
◇ナショナル・リーグ
中地区1位のカージナルスが同地区2位のアストロズを迎え撃つ、2年連続の顔合わせとなった。昨季は4勝3敗で軍配はカージナルスに。今地区シリーズでも、パドレスに3連勝と投打にスキがない。ただ、雪辱を期すアストロズも延長十八回の死闘の末に地区シリーズを勝ち抜いた勢いがあり、昨年以上に白熱した勝負になるだろう。
両チームとも先発3本柱がしっかりしており、シーズン中のチーム防御率はカージナルス3・49(リーグ1位)、アストロズ3・51(同2位)ときっ抗している。打率は2割7分のカージナルスがやや優勢。プホルスを軸とする強力打線で打ち勝てるか。田口ら控え選手の層も厚い。
アストロズは、メジャー通算341勝の豪腕、クレメンスがキーマンになりそうだ。