【シカゴ高橋秀明】米大リーグは12日、各地であり、ヤンキースの松井秀はアスレチックス戦の六回、逆転の右越え満塁本塁打を放った。松井秀はこの日が34歳の誕生日で、5月18日以来の今季7号となった。チームは4-1で勝った。カブスの福留はブレーブス戦で4打数1安打。チームは3-2で勝った。アストロズの松井稼はブルワーズ戦で2安打して6試合連続安打。今季14個目の盗塁も決めた。チームは9-6で負けた。フィリーズの田口はマーリンズ戦の八回に代走で出場し、そのまま左翼の守備に入った。チームは3-0で勝った。
ドジャースの黒田はパドレス戦で先発したが、2回3分の1を投げて5安打5四死球6失点。自身メジャー最短降板で6敗目(3勝)を喫した。チームは0-9で負けた。ジャイアンツの藪はロッキーズ戦に登板し、10-7の七回2死満塁で三振を奪う好救援。インディアンスの小林はツインズ戦で、12-2の九回に登板して三者凡退に仕留めた。
◇延長サヨナラ カブス4連勝
カブスはリードオフマンの元広島、ソリアーノが左手甲への死球で骨折し、1カ月以上戦列を離れることになった。気さくに声を掛け合う同僚を失った福留は前夜「けがした本人が一番悔しい。簡単に埋まる穴ではないが、僕たちでカバーしたい」と言った。
同点で迎えた延長十一回裏、1死一塁で打席が回ってきた。バントのサインが出たが、2球目の捕逸で一塁走者・ラミレスが二進。ここで相手捕手が立ち上がり、福留は敬遠で歩かされた。リグレーフィールドにブーイングがこだまする。しかしカブスは次打者・ソトの左前打で満塁とし、最後は押し出し死球でラミレスがサヨナラのホームを踏んだ。これで本拠地では29勝8敗。福留は「(ここには)何かがある」と地の利を感じていた。
オールスター戦のファン投票1位(ナ外野手部門)に輝くソリアーノを欠きながら、2点差を追いついた末のサヨナラ勝利。救援陣の充実ぶりと、打線のつながり、しぶとさが光った。勢いが止まらないカブスは4連勝で貯金を「19」とした。【高橋秀明】