東京都の石原慎太郎知事と日本陸上競技連盟の河野洋平会長は20日、東京都内で会談し、東京都心で3万人規模が参加するマラソンを07年から開催し、正式名称を「東京マラソン」とすることで基本合意した。第1回大会は07年2月18日の開催が有力視されている。
大会は現在行われている東京国際マラソン(男子)と東京シティーロードレースを統合する形で設立され、東京都と日本陸連が主催する。開催時期は3月、5月、11月なども候補に挙がったが、警備やテレビ放映、他の大会との兼ね合いなどから2月に決まった。東京国際女子マラソンは、統合が検討されたが主催者と合意できなかったため、従来通り継続して実施される。
「東京マラソン」のコースはまだ確定していないが、新宿の東京都庁をスタートし、皇居前、銀座、築地、浅草など都内の主要観光地などを巡って臨海副都心に至るルートを予定し、標高差などは記録が公認される条件を満たす。
男子は、東京国際マラソンに代わって五輪や世界選手権などの日本代表選考会に指定される一方、国内外から障害者や一般市民など幅広い層が参加できるよう、フィニッシュの制限時間は緩やかにする。10キロレースも同時開催する。開催準備を行う組織委員会は年内の設立を見込んでいる。
海外ではニューヨーク、ロンドン、パリなどで3~4万人規模のマラソンが開かれているが、日本では初の試みとなる。石原知事は「東京や日本を知ってもらう非常にいい機会」と期待し、河野会長は「走ることの楽しみを広め、日本のレベルアップにもつながる」と語った。【石井朗生】