サッカー欧州チャンピオンズリーグ(CL)は1日、スロバキアのブラチスラバなどで1次リーグE-H組の8試合を行い、F組のリヨン(フランス)とレアル・マドリード(スペイン)が決勝トーナメント進出を決めた。
リヨンはオリンピアコス(ギリシャ)を4-1で降し、勝ち点を12に伸ばした。Rマドリードはローセンボルグ(ノルウェー)を2-0で降して勝ち点を9とし、F組2位以上を確定した。
G組は昨季覇者のリバプール(イングランド)がアンデルレヒト(ベルギー)に3-0で快勝して首位。E組はACミラン(イタリア)がPSVアイントホーフェン(オランダ)に0-1で敗れ、首位を明け渡した。(共同)
◇G組首位浮上のリバプール
前半34分にモリエンテス、後半16分にはルイスガルシア。見る者の目を奪う鮮烈なゴールで、連覇を狙うリバプールが決勝トーナメント進出へ大きく前進した。
序盤から攻め立てながら点が入らず、漂いかけた嫌なムードをモリエンテスが吹き払った。右へ開きながらジェラードからの浮き球のパスを胸で受け、鋭く右足を振り抜く。飛び込んだDFの足先をかいくぐったシュートは、左のポストに当たってゴールラインを割った。
ルイスガルシアは約15メートルもあるヘディングシュートをたたき込んだ。右後方からのクロスを、体をひねりながら力強くミート。ボールは左サイドネットに吸い込まれた。「どうやったのか自分でもよく分からないが、うまく決まった」と、はにかみ気味に言った。
終了間際にもシセが決めて3-0で快勝。敗れたチェルシー(イングランド)を引き離し、G組トップに躍り出た。今季不調だったモリエンテスに待望の得点が生まれ、ベニテス監督は「彼にとってもチームにとっても重要なゴールだった。これで作戦の幅がさらに広がる」と喜んだ。(共同)
〇…イングランド・プレミアリーグを含めて快進撃を続けていたチェルシーがベティス(スペイン)に敗れ、初の黒星を喫した。
ゴール前での集中力を欠いた前半28分、自陣右からのパスを通され、逆サイドのダニに至近距離から決められた。今季の欧州CLで許した初めてのゴールが決勝点となり、G組2位に後退した。
後半27分にエシエンのシュートが右ポストに当たってから左ポストにはね返される不運もあり、豪華メンバーを次々に入れ替えての反撃も実らなかった。モウリーニョ監督は「まるでいいところがなかった。わたしが監督になって15カ月で最悪の試合だった」と切り捨てた。(共同)
〇…中村俊輔のセルティックと同じグラスゴーを本拠地とする古豪レンジャーズ(スコットランド)は、初出場のアルトメディア(スロバキア)と2-2。マクリーシュ監督は「とても残念だ」と渋い表情だった。
国内でも最近2試合は下位勢に連続引き分けと調子を落としている。2-1の後半14分に許したゴールは、守備陣の初歩的な連係ミスから。9、19日には宿敵セルティックとの対戦も控える同監督は「てこ入れをしないといけない」と厳しい口ぶりだった。(ブラチスラバ共同)