ヤンキースの松井秀喜外野手(31)が29日、成田着の日航機で米国ニューヨークから帰国した。都内のホテルで会見に臨んだ松井は親密交際が明らかになった女優・戸田菜穂(31)について、言葉少なながらもあらためて“恋人宣言”。今後もビッグカップルの行方に日本中の注目が集まりそうだ。
約100人の報道陣が待ち受ける会見場に足を踏み入れた松井は「何でこんな大ごとになってんの?」と一瞬、背中をのけぞらせた。それでも“渦中”の質問に、照れ笑いを浮かべながら初めて肉声を発した。
「この前、僕からコメントを出させてもらって、それ以上お話しすることないですね。大騒動?まあプライベートはプライベート、野球は野球ですから」。戸田菜穂との親密交際が明らかになったことで、25日(日本時間26日)に球団広報を通じて「戸田さんとは親しくさせていただいており、また尊敬できる存在ですてきな方」との談話を発表。ただ、この異例の“交際宣言”の背景には恋人への温かい配慮があった。交際発覚後に過熱報道を恐れた戸田が「日本に帰るのが怖い」と松井に相談。そこで松井が戸田の帰国前日に堂々と交際を認めることで、戸田への取材攻勢を少しでも緩和しようという意向があったといわれる。
それだけに松井もこの日は必要以上のコメントを発しなかったが、交際宣言をしたことで余裕も生まれた。なおも続いた戸田との質問に対し「どなたか、ウチの親父の口にガムテープを張っておいてください」と絶妙のジョークで切り返し。父・昌雄さん(63)が今月初旬にニューヨークで戸田を紹介されたことを明かした上で「秀喜から女性を紹介されたことなんて、本当に今まで1度もなかったので“秀喜は結婚を考えているんだな”と思いました」と発言したことに苦笑いを浮かべた。
31歳と“適齢期”を迎えていることで、来オフ以降に戸田とのゴールインの可能性も現実味を帯びる中、松井はこの日「結婚?どうかな」と否定も肯定もしなかった。その背景には松井自身がまだ婚期は熟していないと考えていることがある。「今年も残念なシーズンだった。メジャー3年間で自分に達成感というものがない」と語るように、世界一という目標はまだかなえられないままでいる。野球選手として最大の夢を手にした時こそが、“男のケジメ”をつける時なのかもしれない。
≪WBC参加は白紙を強調≫松井は来年3月に行われる国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)の参加について、あらためて白紙を強調した。「まだ正式に要請されていないし、特別なプランは持っていない。ヤンキースの意向は無視できない。総合的に判断したい」と話した。ヤ軍のスタインブレナー・オーナーが同大会への選手派遣を反対していることに加え、日程的にもシーズンへ向けた大事な調整期間。慎重な姿勢は崩さず、日本代表の王監督(ソフトバンク監督)が4番起用を示唆したことにも「(4番を)全く想像できない。国を背負って野球をしたことがないので」とかわした。
ただ、参加へ完全に否定的なわけではない。来月2日に行われる直接会談で王監督から参加を要請されることになるが「皆さんが“出てくれれば”という感じになれば出ます。王さんのお考えもあるだろうし、しっかり聞かなきゃいけない」。既にイチロー(マリナーズ)井口(ホワイトソックス)大塚(パドレス)の出場は内定済み。ゴジラの決断がドリームチーム結成のカギを握る。
≪戸田菜穂は仕事の打ち合わせ≫戸田菜穂(31)はこの日、都内で仕事の打ち合わせに参加。27日に松井より一足先にニューヨークより帰国し、交際について「そうですね」と認める発言をしていた。所属事務所によると、今後は12月上旬にクランクインする日本テレビのスペシャルドラマ「anego」の収録に参加する。都内にあるスタジオで収録が予定されており、戸田は主人公(篠原涼子)の友人OL役。来年以降は映画出演の話も進んでいるという。
スポーツニッポン 2005年11月30日