秋田県藤里町立藤里小1年、米山豪憲君(7)の殺害事件で、近くに住む無職、畠山鈴香容疑者(33)が殺人容疑で再逮捕されて一夜明けた26日朝、藤里小では一部地域を除き、徒歩やバスによる集団登下校が再開された。事件以来、保護者の車による送迎を続けていたが、保護者の負担や「いつまでも日常を取り戻せない」(工藤文雄校長)との思いから再開した。保護者に見守られながら、手を元気よく振って歩く児童の姿も見られ、町は「日常」を取り戻し始めた。
児童たちは、雲一つない青空の下、近所の人からもらったという花をうれしそうに掲げたり、横断歩道を手を上げて元気に渡った。校門前で出迎えた教師から「久しぶりに元気だな」と声を掛けられ笑顔を見せる姿も。教師の一人は「子供たちの元気な姿を見るのは気持ちいい。子供のほうが先に笑顔を取り戻し始め、こちらが励まされている」と話した。
集団登下校では保護者がバス停や集合場所まで送り迎えする。また、豪憲君の自宅のある粕毛地区は、車による送迎を続ける。この日は、粕毛地区以外でも車で登校する児童も目立った。【百武信幸】
毎日新聞 2006年6月26日 11時21分 (最終更新時間 6月26日 12時11分)