13日午前7時半ごろ、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂の北アルプス北穂高岳(3106メートル)の滝谷A沢(2800メートル)付近で、登山に来ていた川崎市麻生区栗木台、医師、蔵田ゆみ子さん(52)が岩場から谷に滑落、近くにいた男性登山者(55)が北穂高小屋を通じて県警高山署に通報した。約1時間半後、県警航空隊のヘリが約100メートル下の谷底で蔵田さんを収容したが、既に死亡していた。死因は外傷性ショック。
調べでは、男性が「あー」という声を聞いて振り向くと、蔵田さんが谷へ滑落していたという。蔵田さんは1人で登山に来ていたが、この男性と山小屋で知り合い、13日早朝から一緒に槍ケ岳に向かっていた。【奈良正臣】
毎日新聞 2006年8月14日