【NQNニューヨーク=川内資子】11日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前日比1円円安・ドル高の1ドル=120円40~50銭で取引を終えた。一時120円48銭と1月5日以来ほぼ1カ月ぶりの円安・ドル高水準を付けた。足元の米金利上昇を受けて、日米の金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いが優勢となった。
新規の取引材料に乏しいなか、米金利が上昇した場面で円売り・ドル買いが優勢となった。米労働市場の順調な回復を背景とした米金利の先高観も円売りを促したという。
円が心理的節目の120円を下回ると、損失限定目的の円売りも出て円相場は下げ幅を広げた。
ギリシャと欧州連合(EU)の金融支援を巡る協議について米東部時間11日夕、米経済チャンネルCNBCが「現行の枠組みを維持することでおおむね合意した」と伝えると、円売り・ユーロ買いが膨らんだ。これにつれて円は対ドルでの下げ幅を広げた。
円の高値は119円74銭だった。
円は対ユーロで大幅に続落し、前日比1円35銭円安・ユーロ高の1ユーロ=136円50~60銭で取引を終えた。ギリシャを巡る報道を受けて円売り・ユーロ買いが加速した。
ユーロはドルに対して小幅ながら反発し、前日比0.0015ドル高い1ユーロ=1.1330~40ドルで終えた。米金利の先高観からドルが買われる場面が目立ったが、取引終了間際のギリシャ支援に関する報道を受けてユーロ買いが優勢に転じた。
ユーロの高値は1.1348ドル、安値は1.1280ドルだった。