長崎市の田上富久市長は13日の記者会見で、被爆70年となる今年8月9日の平和祈念式典に国連の潘基文事務総長を招待する考えを明らかにした。「区切りの年に、長崎から世界に核兵器廃絶のメッセージを発してほしい」と述べた。
市は既に関連費用を2015年度当初予算案に計上、潘氏に招待状を送る。市によると、これまで長崎の式典に国連事務総長が参列したことはないが、広島の10年の平和記念式典には潘氏が出席した。在外被爆者やその遺族も招く方針だという。
また長崎市は、区切りの年に被爆の実情を若者らに分かりやすく伝え、後世に確実に継承する必要があると判断。原爆資料館に展示中の長崎に投下された「ファットマン」の模型の色を現在の深緑色から実物に近い黄色に塗り直すほか、最新の映像機器を導入する。米国立公文書館での原爆資料の調査も3年連続で実施する。〔共同〕