中国と国連の協力を非難する米高官の寄稿について、外交部(外務省)の汪文斌報道官は27日の定例記者会見で「米政治屋のこうしたやり方は全くもって白黒を逆さまにする理不尽なものだ。グローバルな試練への対処における唯一の活路は平等な対話と協議を行い、国際協力を強化し、多国間主義及び国連中心の国際体制を共同で維持することだ」と述べた。
【記者】 クラフト米国連大使はこのほどニューヨーク・ポストへの寄稿で、中国と国連の協力を非難したうえ、米国の全ての行動は多国間主義から離脱するものではなく、多角的体制を維持するものだと述べた。これについて中国側としてコメントは。
【汪報道官】 クラフト大使の寄稿は米国の政治屋の無知と偏見を改めて反映している。国連安保理常任理事国、国連第2の通常予算及び平和維持活動予算分担国である中国は、常に断固として多国間主義を守り、国連の活動を支持し、国連憲章の趣旨と原則を守っている。米国は自らが一国主義を実行しているだけでなく、他国と国連の協力にあれこれ口出しもしている。これは全くもって白黒を逆さまにする理不尽なものだ。
第1に、各国出身の国連職員はいずれも国連の実務チームの不可分の一部だ。クラフト大使の指摘は全く事実の根拠がなく、全ての国連職員に対する侮辱だ。国連機関には現在事務次長または事務次長補19人を含む計2531人の米国籍職員がおり、全ての加盟国の中で最も多い。これら米国籍職員の品行は全てクラフト大使の質疑に耐えうるのかと問いたい。
第2に、クラフト大使ら米国の政治屋は国連で大国間の対立を仕掛け、他国の内政に干渉している。こうしたやり方は全く支持されていない。先日、クラフト大使を含む米国など少数の国々の代表が国連総会第3委員会における人権問題の審議で、悪意をもって中国のイメージを損なった。これに対して中国側は確かな論拠のある反論を行い、70か国余りの支持と賛同を得た。これは米国という「トラブルメーカー」の真の姿を明確に認識した国々が増えていることを十分に証明するものであり、こうした国々は現在実際の行動によって覇権主義と政治的対抗に反対している。
第3に、中国の新疆、香港地区、台湾地区関連などの問題を利用して中国の内政に干渉するクラフト大使のやり方は国際法と国際関係の基本準則に違反している。我々はクラフト大使に対して、まず米国の国土の範囲と自らの職責をはっきりさせるよう忠告する。不当な事を真理とし、嘘を武器にしてはならない。これでは米国自身の抱える問題の解決にならず、ましてや米国を偉大にすることはできない。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年10月28日