【パリ＝竹内康雄】イタリアの防衛・航空大手フィンメカニカのモレッティ最高経営責任者（ＣＥＯ）は24日夜、ローマで記者会見した。日立製作所に鉄道車両・信号事業の売却を決めた狙いを「非中核事業を切り離し、航空宇宙と防衛に専念する」と説明した。

日立はフィンメカニカが全額出資する鉄道車両子会社アンサルドブレダと、40％出資する鉄道信号会社アンサルドＳＴＳの保有全株式を買い取る。モレッティＣＥＯはＳＴＳの売却について「敵対的な買収提案があるとは思っていない」と述べ、日立が予定通り買収するとの見通しを示した。ただ「今後そうした動きがあれば議論されるだろう」とも付け加えた。