ロシアのプーチン大統領の招待を受けて、習近平国家主席は17日、第12回BRICS首脳会議に出席する。BRICS構成国各界は人民日報の取材に、BRICSが各分野で実務協力を深め続け、グローバル・ガバナンスを完全なものにする後押しをし、多国間主義を断固として守り、世界の協力・ウィンウィンに力を貢献することへの期待を表明した。
■互恵・ウィンウィンの精神を十分に示す新型コロナ対策
新型コロナウイルスは世界中で猛威を振るい、深刻な打撃と厳しい試練をもたらしている。BRICS各界は「人類は運命共同体であり、各国は意見の相違を超えて団結・協力し、手を携えて共通の敵に対処すべきだ」と次々に表明している。人類が感染症に打ち勝つにはワクチンが極めて重要だ。中国側は、新型コロナウイルスワクチンを開発し、使用に投じた後、世界の公共財とすることを宣言している。中国側はBRICS構成国の人々の実際の需要を強く重視し、積極的に応えることを表明している。現時点で中国のワクチン開発企業はブラジルやロシアなど企業・機関と協力して第III相臨床試験を実施しており、これを踏まえてワクチンの調達や生産面の協力を実施することになる。
プーチン大統領は「中国は感染の拡大した国々に速やかに支援の手を差し伸べて、国際社会の良き模範となった」と述べた。南アフリカのラマポーザ大統領は「新型コロナによる民衆、経済、社会への影響は相当長期間続く。我々が今後に対してはっきりとした認識を持ち、団結・協力することが必要だ。アフリカと中国の団結及び良好な多国間協力は、我々が新型コロナとの闘いに勝利するうえで鍵となる」と述べた。ブラジルの専門家は「新型コロナとの闘いにおけるBRICSの協力は互恵・ウィンウィンの精神を十分に示しており、グローバルな試練に各国が向き合ううえであるべき姿勢だ」と指摘した。
■多国間主義と自由貿易体制を守るために貢献
現在、国際情勢は深く複雑に変化している。BRICSは責任ある大国としての役割を発揮し、「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」グローバル・ガバナンス観を積極的に提唱し、グローバル・ガバナンス体制を完全なものにする後押しをするべきだ。断固として保護主義に反対し、世界貿易機関(WTO)を柱とする多角的貿易体制を守り、国際問題における新興市場と発展途上国の発言権と影響力を高める必要がある。
今年7月の第10回BRICS経済貿易担当閣僚会議で、5か国の閣僚は新型コロナ対策、『BRICS経済パートナー戦略2025』、多角的貿易体制への支持、経済・貿易分野の実務協力などについて踏み込んで議論し、『第10回BRICS経済貿易担当閣僚会議共同コミュニケ』と『多角的貿易体制とWTO改革に関するBRICS共同声明』をまとめ、『投資円滑化覚書』や『国際貿易への中小零細企業の有効な参加の促進における指針』などの成果文書を承認した。BRICSは内部協力を深めると同時に、数多くの発展途上国及び後発開発途上国を積極的に支援し、関係分野で能力開発や経済技術面の協力を実施する。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年11月17日