青森銀行は25日、4月1日付で成田晋専務(60)が頭取に昇格し、浜谷哲頭取(64)が代表権のある会長に就く人事を発表した。地盤とする青森県の人口減少が進む中、2015年度は「地方創生元年であり、地域経済の大きな潮目」(浜谷頭取)と認識。16年度に次期中期経営計画が始まることもあり、新計画の策定と実行を新体制で推進し、地域の再生や課題解決を支援する。
浜谷頭取、成田専務は同日夕、青森市の本店でそろって記者会見した。
成田氏は仙台、東京、弘前など主要支店長を務めたほか、本部で法人営業や審査部門など幅広く担当した。浜谷頭取は「野球に例えると走攻守そろったオールラウンドプレーヤー。バランス感覚に優れ人望も厚い」と、成田氏を次期頭取に指名した理由を説明した。
成田氏は「地銀は地域あって初めて存在する。人口減少で地域がどうなるかが大きなテーマとなっており、地域の課題解決を積極的に支援し、青森銀の存在価値を示す」と抱負を語った。
具体的には、改めて地域を深掘りしてシェアの一層の拡大をめざす。資金供給だけでなく、調査分析などのノウハウを地域に提供し、県内自治体に課された地方創生の総合戦略づくりを支援する。
地銀の再編については、「取引先や県、株主など多数のステークホルダーの理解を得ることが不可欠。再編を否定はしないが、拙速に進めることではない」と話した。