大和証券は27日、2014年度以降の企業業績見通し(速報)を発表した。金融を除く200社の14年度の予想経常利益は前年度比6.2%増と、昨年12月の前回集計(9.7%増)から3.5ポイント下方修正した。多額の減損損失を計上した総合商社や、資源価格の下落を織り込んだ石油関連企業の利益減額を反映させた。
一方、素材関連企業などは大幅な経常増益を見込む。投資戦略部の山崎徳司チーフアナリストは「総合商社や石油関連企業を除いた場合、若干のプラスになる」と分析。全体の企業収益力は徐々に高まっているとの見方を示した。
14年度の平均為替レートは対ドルが1ドル=109円と前回予想(106.5円)から円安方向に修正した。一方、対ユーロは1ユーロ=138円とやや円高方向に変更した。
15年度の経常利益は14.3%増になる見通しだとした。前回予想の11.6%増から増益幅が広がる見込み。国内の消費拡大や、北米を中心に自動車などが好調に推移することを踏まえた。16年度は7.5%増を見込む。
同社は3月9日に企業業績見通しの詳細版を公表する予定。〔日経QUICKニュース(NQN)〕