【NQNニューヨーク=川内資子】27日のニューヨーク外国為替市場で円相場は続落し、前日比10銭円安・ドル高の1ドル=119円50~60銭で取引を終えた。底堅い米経済指標を受け、円売り・ドル買いがやや優勢となった。
2014年10~12月期の米国内総生産(GDP)改定値は実質の前期比年率で2.2%増と、速報値から下方修正された。ただ市場予想ほどには下方修正されない底堅い結果となった。在庫投資が下方修正された一方、企業の設備投資が上方修正された。15年の成長加速を期待させる内容との受け止めが出た。
2月の消費者態度指数の確報値(ミシガン大学調べ)は速報値から上方修正された。一方、2月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)は天候要因などの影響で大きく低下した。指標全体では比較的堅調と受け止められ、日本の金融政策との方向の違いを意識した円売り・ドル買いが入った。
ただ、月末とあって持ち高調整の円買い・ドル売りも入り、円の下値は堅かった。
フィッシャー米連邦準備理事会(FRB)副議長が講演で、FRBは利上げ開始に近づいているが、開始決定は今後の状況次第と述べたと伝わった。新味に乏しいとして、相場の反応は目立たなかった。
円の安値は119円80銭、高値は119円26銭だった。
円は対ユーロで反落し、前日比15銭円安・ユーロ高の1ユーロ=133円80~90銭で取引を終えた。対ドルでの円の下落につれて、円売り・ユーロ買いが優勢となった。
ユーロはドルに対して小幅ながら続落し、前日比0.0005ドル安い1ユーロ=1.1190~1200ドルで終えた。一時1.1176ドルまで下落し、1月26日以来ほぼ1カ月ぶりのユーロ安・ドル高水準を付けた。米GDPなどを受けてユーロ売り・ドル買いがやや優勢となった。
ユーロの高値は1.1245ドルだった。