【NQNニューヨーク=神能淳志】27日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落した。終値は前日比81ドル72セント(0.4%)安の1万8132ドル70セントだった。過去最高値圏で推移してきたため、週末とあって目先の利益確定を目的とする売りが優勢だった。米企業の景況感がやや悪化したことも相場の重荷となったほか、取引終了にかけては手じまい売りも出て、ダウ平均はこの日の安値圏で終えた。
米シカゴ購買部協会が27日発表した2月の景気指数(PMI)は45.8と市場予想(58程度)を大きく下回った。米西海岸港湾のストライキや米北東部での大雪など寒波の影響で指数は1月から13.6ポイント悪化。米景気の先行きに対する不透明感が意識され、米株式相場の売りを誘った。
米商務省が発表した2014年10~12月期の国内総生産/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EAEAE4E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX(GDP)改定値は前期比年率で実質2.2%増と、速報値(2.6%増)から下方修正された。ただ、市場予想(2%程度の増加)は上回ったため米株式相場への影響は限られた。
2月のダウ平均は1月末から967ドル上昇した。月間ベースでの上昇幅は11年10月以来、3年4カ月ぶりの大きさとなった。一方で、週間ベースでは前週末から7ドル下落した。
ハイテク株の比率が高いナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数は反落し、前日比24.363ポイント(0.5%)安の4963.527で終えた。
業種別S&P500種株価指数は全10業種のうち8業種が下落した。「IT(情報技術)」や「ヘルスケア」のほか、「資本財/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE6EAE3E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX・サービス」などが下げた。一方で「生活必需品」や「電気通信サービス」が上昇した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約8億6000万株(速報)、ナスダック市場は約18億7000万株(同)だった。
個別銘柄では、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスやIT大手のシスコシステムズ、半導体のインテルなどが安い。26日夕に発表した14年11月~15年1月期決算で、最終損益が市場予想に反して赤字に転落した百貨店のJCペニーは6%超下落した。