忍者にゆかりのある地方自治体や団体でつくる「日本忍者協議会(仮称)」が9月に発足する。2020年東京五輪・パラリンピックを見据えた海外への情報発信強化が任務で、各地を訪れる外国人旅行者の増加を目指す。発起人の知事らは8日、東京都内で記者会見し、忍者装束をまとって意気込みを語った。
伊賀忍者で知られる三重県の鈴木英敬知事は「忍者を国籍や年齢を超えて楽しめるコンテンツにしたい」と話し、滋賀県の三日月大造知事は「甲賀忍者の言い伝えを大事にして、盛り上げたい」とアピールした。神奈川県の黒岩祐治知事は「小田原市の風魔忍者を世界に伝えたい」とした。
協議会は都内に事務局を置き、忍者に関する全国各地の情報を集約、ホームページなどで発信する。観光地などに関する国内外からの問い合わせに応じるほか、忍者の知名度を高めるイベントを開催する。歌舞伎俳優の市川海老蔵さんらも運営に協力する。
これまで関係団体はバラバラに活動していたが、海外から「一元的な窓口はないのか」との声が聞かれるようになり、自治体関係者らの間で全国組織をつくるべきだとの機運が高まった。
現在は、神奈川、長野、三重、滋賀、佐賀5県など11団体が協議会の発足準備を進めており、ほかの自治体や企業などの参加も呼びかける。〔共同〕