静岡県富士宮市の静岡県ソフトボール場で8日、認知症の人や家族を対象にしたソフトボールの全国大会「Dシリーズ」が開かれた。11都府県から、症状が比較的落ち着いている患者や家族、支援者ら約150人が参加。競技を楽しみながら交流を深めた。
昨年に続き、2回目の開催。東西の2チームに分かれて対戦し、14―11で西日本チームが勝利した。守備や走塁で支援者が選手と伴走し、アドバイスする場面もあった。
大阪府和泉市から出場した患者の曽根勝一道さん(65)は「最初は不安だったけれど、周りの助けでいつの間にか楽しくプレーできた」と笑顔を見せた。福岡県大牟田市の市職員、池田武俊さん(54)は「支援する側、される側という関係を超えて楽しめ、あらためて認知症の人の力を実感した」と話した。
Dシリーズは認知症を意味する「DEMENTIA」から命名、富士宮市や商店街、患者や家族を支援する認知症サポーターらでつくる大会実行委員会が主催した。〔共同〕