10日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比125円44銭(0.67%)安の1万8665円11銭で終えた。今週末13日に株価指数先物やオプション、ミニ先物の3月物の特別清算指数(SQ)算出を控え、日経平均先物にややまとまった売りが出たことが、現物株の下げにつながった。先物の値動きの影響を受けやすいファストリやファナック、ソフトバンクの3銘柄だけで日経平均株価を53円程度押し下げた。
前日の米株式相場が上昇した流れを引き継ぎ、反発して始まったが、午後に下げに転じた。下げ幅を一時200円超まで拡大。「午後の取引で上昇するとみていた投資家の処分売りも出て、売りが売りを呼んだ格好」(みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリスト)との指摘があった。取引時間中としては2月25日以来およそ2週間ぶりの安値水準となる1万8577円06銭まで下げる場面があった。日経平均の値幅(高値と安値の差)は347円で、2月3日(382円)以来、約1カ月強ぶりの大きさだった。
東京外国為替市場で円相場が対ドルで7年8カ月ぶりとなる安値水準に下落した。ドル換算した日本株の評価が低下することを警戒して海外投資家が先物の持ち高を手じまった可能性があるとの指摘も聞かれた。
JPX日経インデックス400は続落。終値は前日比63.43ポイント(0.46%)安の1万3856.27だった。東証株価指数(TOPIX)も続落。7.01ポイント(0.46%)安の1524.75で終えた。NTTドコモや、三菱UFJ、三井住友FGやみずほFGなどメガバンク株が下げ、指数を押し下げた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5968億円。売買高は21億3776万株だった。売買代金は2月27日以来7営業日ぶり高水準だった。東証1部の値下がり銘柄数は974、値上がりは739、変わらずは151銘柄だった。
OLC、トヨタ、ソニー、武田が下げた。日揮やキッコマンは午後に下げ幅を拡大したほか、日ハムや塩野義が下げた。一方、富士重、三井不が高く、ホンダ、キヤノン、アルプスが上げた。ブリヂストンなどゴム株も高い。
東証2部株価指数は3日ぶり反落した。ラオックスとOakが下げ、昭和HDとアマテイが上げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕