安倍晋三首相は10日夕、11日に東日本大震災の発生から4年を迎えるのを前に首相官邸で記者会見し、被災地の復興について「来年3月で集中復興期間が終了するが、次の5年間の枠組みを夏までに策定する」と表明した。これとは別に「福島再生のための政策パッケージを本年5月にも決定し、福島の自立に向けた将来像を夏ごろまでにとりまとめる」と述べた。
東日本大震災から4年を明日に控え、記者会見する安倍首相(10日午後、首相官邸)
震災を受けて途絶しているJR常磐線に関し「将来的に全線で運行を再開させる」と強調した。放射性廃棄物の最終処分場をめぐっては「国から適地を提示するなど国が前面に立ってしっかり確保していく」と語った。
福島第1原発事故への東京電力の対応では「情報公開が不十分だったことは誠に遺憾だ」と明言。「十分な情報公開を徹底することで漁業関係者など信頼関係を再構築し、放射性物質の流出を抑制するための適切な追加対策を取るよう東電に指示している」と述べた。