【北京=土居倫之】中国・上海先物取引所の楊邁軍理事長は10日、北京市内で会見し、原油先物について「今年中に上場できる」との見方を示した。原油先物は中国の商品先物として初めて外国人投資家の参加が可能になる。中国は米国と並ぶ原油の輸入大国で、米WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)や欧州の北海ブレント先物と並ぶ原油の国際指標に育つ可能性がある。
上海先物取引所は中国最大の先物取引所。原油先物は同取引所が「中国(上海)自由貿易試験区」内に設立した国際エネルギー取引センターに上場する見通し。取引は人民元建てで行い、人民元の国際化につなげる。
楊氏は原油先物について「現在取引のルールなど制度設計を進めている」と述べた。ただ原油先物に続いて対外開放される先物については言及しなかった。