厚生労働省は25日、2014年度の看護師国家試験で、経済連携協定(EPA)で来日した外国人候補者の合格率が7.3%だったと発表した。前年度より3.3ポイント下がり、低迷ぶりが目立つ。日本人を含めた全体の合格率(90.0%)との開きが大きい。外国人候補者にとっては、日本語の専門用語などが障害になっているとみられる。
外国人候補者ではこれまでのインドネシア人やフィリピン人のほかに、14年度から受け入れを始めたベトナム人が初めて受験した。計357人の受験者中、合格したのは26人で、ベトナム人も1人含まれる。日本人を含む全体では、受験者6万947人のうち5万4871人が合格し、合格率は0.4ポイント上昇した。
看護師の国家試験では、日本語を母語としない外国人向けに、試験時間の延長や問題文の漢字に振り仮名をつける特例措置を設けている。今年度合格率が下がったことに対して、厚労省は「結果を分析し、新たな外国人支援策が必要であれば検討したい」としている。